内定をとるコツ

内定を取るコツとは?

就職活動に頑張る学生の目標は、内定を取ることです。
内定を取るためのコツがあるなら、早めに知っておいて面接対策をしておきたいものですね。
今回は貿易会社で長年人事採用担当者として、新卒大学生の面接に携わってきた人事スタッフにお話を伺いました。

Q.面接官は内定を決めるために、どのような点を重視しているのでしょうか?

A.面接で重視する点をお話する前に大前提として、内定を目標にしている学生さんは面接で失敗するケースが多いことを説明したいと思います。

学生さんにとって内定を取ることは死活問題ですが、内定を最終目標に掲げるのは禁物です。
なぜなら、内定は人生のゴールではないからです。
内定を取るのはこれから所属する会社が決まったこと、つまり、社会人としてスタートを切るための、最低条件が整っただけのことなのです。

このことをよく理解せず、内定を目標に面接を受けに来る学生さんは、質問の受け答えがその場限りになりがちです。
しかし、どのような社会人になりたいのか、今後どのようなキャリアを積んでいきたいのか、10年後の自分はどのように働いているかといった将来のビジョンをしっかりと持っている人は、目標地点をもっと先に置いています。
このため、長いスパンで仕事について考えているので、面接での質問にも熱意や真剣みが感じられることが多いのです。
このことを忘れないでいただきたいと思います。

Q.なるほど。会社に就職した後までイメージしておくべきだということですね?

A.おっしゃるとおりです。
そのうえで私の場合は、誠実さ、熱意、責任感の強さ、人の痛みが分かる人という基準を設けています。
面接時には誰もがいいことばかりを並べ立てますが、実際に実行に移せるかどうかは疑問です。

まだ何の実績もない学生さんに求めることは、誠実に熱意を持って仕事を遂行する能力、そして受けた仕事や交わした約束、掲げた目標を達成しようとする責任感の強さ、同僚や取引先の気持ちを想像できる優しさを基準に判断しています。

Q.総合的な人間力が、判断されるということですね?

A.はい。
もちろん勉強が優秀、資格があるなどもアピールポイントになります。
しかし、会社のために汗水を流して働いてもらえるのかが大きなポイントとなります。

社会人になると自分が嫌いな人にも笑顔で接し、理不尽な仕打ちにも耐えなければならない場合もあります。
お金を稼ぐということは生やさしいことではありませんから、最終的には人間力が勝負になるのです。

また、マニュアル通りに動くだけでなく、自分で考えて行動できる人も評価が高くなります。
仕事にはトラブルもつきものですから、マニュアル通りに行かないことのほうが多いものです。
そのような場合に、的確な判断が下せる人は、常に自分で考えて行動する習慣のある人です。
そのような人も、ポイントが高いですね。